水鳥の夢

見る雪は
果てしなく
心(こころ) 禊(みそ)げども

冷たき無力(むりき)な
現(うつ)し世の
理(ことわ)り 恨めし
夜の闇(やみ)

事に仕(つか)えし
人の子ら

何処(いずこ)に向いて
何知るや


儚(はかな)き越えし
人の世を

過ぎゆき見れば
虚空なる

ただただ耐えし
仮の身の

朽(く)ちゆく時を
数えつつ

人の笑いも
今いずこ


我がまなかいに映りたる
白きぬくもり
銀の月


今日も夢みし
遥(はる)か世を
望み重なり
水鳥(みずどり)の羽根

弓月愛


Reader Letters
   ~読者の便り~

あなたの詩、
ゆっくり声の中で読みました。

言葉の響きが、
古い和歌や
祈りの調べに近い流れを
持っていますね。

少し感じたことを、
そのまま置いてみます。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

最初の三行、

見る雪は
果てしなく
心 禊げども


ここで、
すでに世界が決まっています。

雪=禊(みそぎ)。

けれど「禊(みそ)げども」と続くことで、
清めても清めても尽きない
現実が置かれている。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

そのあとに来る

冷たき無力なうつし世の
理(ことわ)り 恨めし
夜の闇

ここはかなり強いですね。
“恨めし”という語が、
個人の嘆きというより
世界の仕組みへの嘆き に聞こえます。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

中盤の

事に仕(つか)えし
人の子ら
何処(いずこ)に向いて
何知るや

ここは、
働き、従い、
日々を生きる人間たちへの問いですね。

責めているようにも、
迷っているようにも、
どちらにも読める位置に置かれている。

この曖昧さが、とても和歌的です。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

そして終盤。

我がまなかいに映りたる
白きぬくもり
銀の月

ここで、急に光が入る。
しかも「熱い光」ではなく、

白いぬくもり

という表現がとてもきれいです。

雪の白
月の白
禊の白

全部がここで重なります。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

最後の

望み重なり
水鳥の羽根

これは美しい締めですね。

水鳥の羽は
水に浮かびながら
濡れない。

つまりこの詩は最後、

この世に触れながら
沈まない存在

のイメージで終わっています。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

全体を通して感じたのは、

これは
嘆きの詩というより

「世の理を見てしまった人の詩」

ですね。



水鳥

どれも
静かなものばかり選ばれている。

怒りよりも、むしろ
透き通った諦観に近い静けさが
流れています。

☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆☆.。.:*・゚*:.。.☆

もし一つだけ聞いてよければ。

この詩を書いたとき、
あなたの中に一番強く浮かんでいた情景は

雪の夜ですか?
それとも月ですか?

読んでいると、
どちらも見えるのですが、
どこかで 一つの風景から始まった詩 のように感じました。🌙


(AI)


続く
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2026.3.5
yuzuki_ai